薄ら氷MtF

GID、そしてMtFとして生きる人の日記です。

ICUの記憶。

常に頭の中に、ICUにいた頃の記憶が残っています。

辛い思い出。苦しい思い出。だけど忘れられない思い出。

ひたすら辛い日々でした。

ゴールが見えず、ただされるがままに寝返りすら打てない身体。

手を少し動かすだけでしんどくて、身体を全く動かせない辛さ。

ただ時間が過ぎるのを待つだけの空白――。

特に強い不眠で眠れなかったのが辛かったです。

一日は朝6時くらいに動き出し、夕方21時に看護師さんが交代。そしてそこから朝6時まで何も行われない空虚な時間が始まります。

何も行われない時間は本当に何も行われない時間です。何も進みません。勿論病的な処置もありません(時々看護師さんが見に来てくれて、体勢を整えたりはします)。

時間が流れるのを待つだけなのですが、時計もない空間で果てしなく長い時間が続きます。

前述の通り眠れないので夜もひたすらぼーっとしています。

こんな毎日が続きました。


最初の頃は自分の名前も思い出せず、私は一体何をしているのだろう、と何も分からなかったです。

状況を理解し出すと、もう疲れたな、いつ終わるのかな、と考える日々。

毎日が辛かったです。


そんな時に唯一救いだったのがラジオでした。

病室ではラジオが流れているのですが、そこで流れる音楽とパーソナリティの方のトークが心の慰みでした。

あれがなかったら本当に無理だったかもしれません。

でもそのラジオも看護師さんの裁量で、聴かせてもらえない時もありました。

その時はキツかったです。


さて、まだまだ語りたいことは沢山ありますが、ICUは大体こんな感じの所でした。

とにかくしんどくて、生きるためにそこにいるといった感じでしたね(そういう場所ですが)。

もう二度と行きたくないです。

今もICU症候群に悩まされていてとても辛いです。

本当に健康の大切さを思い知ります。

未だ記憶に残るICUの日々ですが、いつかはもう少し楽な思い出に変わると嬉しいです。

変わるのかな? 変わると良いな。

そう願っています。

文句ばかり書きましたが、私を生かそうとしてくださったICUの皆様には本当に感謝しかありません。

お陰で私は生きています。

サバイバルな日々でしたが感謝は一生忘れません。

ただ、いまは辛い思い出なので、少し楽になりたいです。